Art/アート

教養【有名ファッションデザイナー】元デザイナーが解説【デザイナーの四皇】

2021/08/23

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SaRaDa
・有名ファッションデザイナーを知りたいな
・教養としてファッションデザイナーが気になる
・ファッションは苦手だけど、どういう所がすごいのが教えてほしい

こういった疑問に答えます。

✔︎この記事の内容

知っておくべき【ファッションデザイナーの四皇】

  1. クリスチャン・ディオール
  2. ココ・シャネル
  3. イヴ・サンローラン
  4. カール・ラガーフェルド 

この記事を書いてる私は、国内外のファッションデザインコンペで入賞やら入選やら。現在は目下プログラマーを目指す30代OLです。

こういった私が説明します。

これから紹介するデザイナーは、、

ファッションを学ぶ100人中100人が知っています。もはやアイコン。デザイナーのシルエット写真だけでも分かるレベルです。

ファッションが苦手という声もよく聞きますが教養として知っておいて損はないデザイナーたちです。

ファッションデザイナーの四皇

ファッションの世界にもワンピースでいう所の四皇がいます。彼らにはそれぞれ異名もついています。

【モードの王】クリスチャン・ディオール
【皆殺しの天使】ココ・シャネル
【モードの帝王】イヴ・サンローラン
【モードの皇帝】カール・ラガーフェルド

どうです?四皇ぽいでしょ?だいたい王。たまに天使(笑)

ここからは少し詳しく紹介します。でもなるべく詰め込み過ぎずにいきます。

 

モードの王:クリスチャン・ディオール

 

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正直にいうと四皇というよりロジャー。彼は亡くなった時、世界にモードは死んだと言わせた人です。国を上げての葬式。フランスという国が泣いたレベルです。あんな葬式生きてて見たことがないです。それだけの存在でした。

 

天才発明家

ディオール は現役約10年でファッションの型(=ライン)を10ほど発表しました。要は数学で言う公式を1年に1つペースで生み出した天才ってことです。
お昼の番組とかでAラインのワンピースが、、なんて解説ききますがそのラインという概念を作った人です。

 

代名詞はエレガンスとフェミニン

ディオールは男性デザイナーですがフェミニンが売りです。ブランドカラーはピンクとグレーで女性らしさを追求した人です。

途中ホームレスになったりしますが(笑)、生まれが良く本物のエレガンスを知る人です。品て学べないんですよ。本当の優雅を経験しているというのは武器です。品を知る、着るならディオールです。品=着飾るのは違います。今のディオールはさておき、ムッシュディオールは華美を嫌いました。彼は一般向けにファッション辞典を出していますがエディターの本を読むならディオールの本を読むべきだと思いますね。

 

最も有名な作品はバージャケット。

ディオールといえばフィット&フレア。要はボンキュッボン。女性らしさを強調したデザインです。男性には無い女性の胸とお尻、カービーな曲線を強調しています。

ワンピースにシルク41mは伝説
なぜなら戦後の物資不足時代にふんだんに布を使ったから。バージャケットに合わせているスカートも布がたっぷりです。贅沢が許されない。自由に服を選べない。そういった戦後の女性を解放したと言われてます。

歴史として代表作をサラッというとそうなんですが、作り手として最も手が上手、圧倒的に美しい服はムッシュディオールの作品です。美術館展示を見ても圧倒的に美しい。ぜひ見る機会があったら見てください。

 

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ファッションのビジネスモデルを作った人

ライセンス事業、香水事業、広告塔をつけるメディア戦略、、こういったビジネスの型はこれまでなかったんです。ディオール以降はスタンダードに。ブランド存続のさせ方も上手かった。ファッションビジネスのお手本です。

 

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皆殺しの天使:ココ・シャネル

 

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ルールや常識、全部をひっくり返した人

皆殺しの天使って本当に上手いネーミング。全部否定した人なんです。ずっと怒りがあるように見えます。理不尽さや綺麗事に対して。

1番有名なのは色。色を否定しました。特定の色とかではなくて全部です。なのでシャネルと言えば黒。しかもこの時代、黒の日常使いはタブーでした、、禁色(笑) その常識も無視。

その他常識を壊したものは、髪型(ショートカット)、素材(ジャージー)、、etc.
否定したものはミニスカ(女性の膝)、バカな女、、etc.

 

 

 

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獅子座の女!自立した強い女性のアイコン

ディオール と真逆で女性デザイナーなのに男より強い。シャネルは自分で獅子座の女と名乗ってたし自立した強い女性の象徴です。シャネルデザインにゴールドとライオンがよく出てくるのはこの為。お墓も5頭のライオン。

服も誰かの為に作らない。自分の為に作る。自分が着たものが正解。女性を誇張するデザインは嫌い。ディオールの真逆。

 

シャネルスタイルの全てが最も有名なそれ

帽子、パール、カメリア、4ポケットジャケット、バイカラーシューズ、ツイード、香水、キルティングのバッグ、偽物の宝石、、身につけてる物が全てシャネルの代表作。

見たことあるやつ大体CHANELのマネ、、オマージュです。デザイナーというよりスタイリストに近いですね。ただしこのイメージを作ったのは後に紹介するカール・ラガーフェルドの力も大きいです。CANELはシャネルとカールで完成したように見えます。

 

 

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モードの帝王:イヴ・サンローラン

 

王ディオール、女王シャネルのお墨付き

ディオール亡くなった後の後任がサンローランです。若干20歳。トラペーズラインという新しいラインを引っさげてデビューしました。パリが震えるレベルの注目の仕方でした。そんなデザイナーいないです。

ディオールはまだ無名(とはいえコンペで賞は獲得しまくっていた)だったサンローランに早くから目をつけていました。ディオールが急逝して早すぎるデビューでしたが、、

シャネルも自分の後継者としてサンローランの名前を答えていました。サンローランのライバル:カールがシャネルのデザイナーになるわけですが、、

 

ファッション × アートをやった人

芸術家寄りのデザイナーです。1番有名なのはモンドリアンルック。他にも色んなアートを取り入れたりしました。アートコレクターでもあったので自宅は美術品だらけで亡くなった後にオークションをしていました。サンローランのロゴもカッサンドルというアーティストが作ったモノを採用してます。

 


ジェンダーレスをいち早くやった人

女性らしさ、男性らしさってなに?女性らしさの窮屈さから解放しようとした人。本人も引退時の記者会見でデザイナー生涯の功績として語っています。スモッキング(男装服、女性用スーツ)もサンローランの代表作です。


人種の壁を壊した人

ランウェイでも黒人モデルを起用しました。フランスVOGUE(有名ファッション誌)に黒人モデルとして初めてナオミ・キャンベルが起用されましたが促したのはサンローランです。

今でも人種問題が取り上げられますが当時はもっと差別がありました。ナオミ・キャンベルはサンローランに救われたとコメントしています。

 

 

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モードの皇帝:カール・ラガーフェルド

 

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オールラウンダーで生きる伝説

シャネル、フェンディ、クロエ、自分のブランド、同時に4ブランドデザインしていた時期があります。

コレクションの基本はプレ春夏、春夏、プレ秋冬、秋冬の年4回。1回のコレクションで大体40-60体。最低でも40×4=160体のデザインをしていたことになります。

1ブランドでもデザインを生み出すことの難しさ、忙しさ、それからプレッシャーで苦しむ人も多いです。サンローランは薬とお酒の依存があり苦しんだ人です。

カールはむしろダメ押しでしゃねるコレクションにメディエタール、リゾートなど更にコレクションを追加しました。80歳近くで亡くなりましたが3ブランド抱えていました。カールに陰りなんてなくずっと第一線でした。

 

ブランドと寄り添うデザイナー

関わったブランドはカールのお陰で返り咲いています。ココ・シャネル自身ががアイコンになったり、ハイブランドとして確固たる地位を築いたのは実はカールの力が大きいです。

パールと言えばCHANEL、ツイードといえばCHANEL、そういったCHANELらしさを誇張し印象づけました。

フェンディのFFマークや近年のモンスターだって彼のデザインです。クロエも彼のお陰で世界に知られるようになりました。

CHANELとFENDI、Chloeって全く違うカラーのブランドです。デザインてバリエーションが難しく似通ったりするものですがカールはブランドの歴史に寄り添いデザインをしているので差別化できていました。デザイナーによってブランドが生まれ変わるイメージを作ったのはカールが初めてです。

 

 

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写真、音楽、語学、本、、、多才すぎる王

彼は6カ国語話せて毎日違う言語の本や新聞を読んでいました。本屋も持つくらい読書家で歴史にも詳しい。

シャネルの広告写真も彼自身が撮影したもの。ググると肩書きに写真家とも書かれたりしていると思います。音楽もクラシック〜ロック〜テクノ何でも詳しい。名曲だけでなく各国新人もチェックしています。自分名前でコンピアルバムも出しています。

基本のスペックが高く、頭良い方あるあるですが早口でウィットに飛んでいます。シャネルも早口です。歴史や詩を交えながら話す。名言もたくさん残しているので良かったら読んで見てください。

 

”重ね着の魔術師”とは言われてますが、、

重ね着の魔術師って異名もありますが代表作を出すのは難しい。彼が他人の印象に残ることを嫌ったし、ファッションはアートで無くビジネスの一つだと捉えていた人なんです。同じことをし続けるのは悲劇とも言っていました。

強いて言うならディオールと同じく品がよかった。ディオール よりジョークが効いていますがどんなテーマ、どんな素材でも上品です。

 

ファッションアイコン

彼自身が生きる伝説だと思います。どこかシャネルと似ていて彼自身がアイコンです。白髪ポニーテール、サングラス、襟が高いシャツ、グローブ、スキニー。

ちなみにサンローランとカールは同期です。お互いに意識していました。ファッションの捉え方から真逆です。どちらも全く異なる天才だと思います。

 

 

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まとめ

四皇が四皇たる理由、、キーワードは解放

私が思うレジェンドの共通点は"解放"ですね。ディオール は戦後の女性の心を解放。服を自由に選び着るという概念を復活させたと思います。

シャネルは不自由な女性の心を解放。女性に自立と自分で考え行動する知恵を授けたと思います。

サンローランは着る概念を解放してアートに消化してます。またジェンダーを解放し、女性らしさに疑問を投げかけています。

カールはデザイナーの心を解放したと思います。固有のスタイルを確立に悩むのではなく年齢に関係なくアップデートし続けること。

私はファッションは着ることより文化の1つと捉えることが好きなタイプです。デザイナー、、正確には元モデリストなんですがそんな視点が伝わると嬉しいですー

 

 

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